[数学Ⅰ]鈍角の三角比の求め方は?特別角とは?単位円を使いこなそう②

鈍角の三角比の求め方が分からない

覚えておかないといけない三角比(=特別角)があるの?

どうして三角比の値に範囲があるのか?

こんな疑問を持っている方は、ぜひ今回の記事を読んでみてください。
単位円を使って、主に鈍角(90°<θ<180°)と特別角について分かりやすく説明します

単位円が半径1の円であることは前回紹介したとおりです。

※単位円が何者か知りたい人は、こちらを参考にしてください。※

[数学Ⅰ]単位円って何のこと?超便利な単位円を使いこなそう①

2019.05.13

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鈍角の三角比を求める方法

単位円 点Pの意味

まず、上のような単位円上の点Pにおいて、

\(\sinθ\) は点Pの「y座標」

\(\cosθ\) は点Pの「x座標」

\(\tanθ\) は直線OPの「傾き」

となることを確認しておきます。

この図の∠θは鋭角(0°<θ<90°)ですが、
∠θが鈍角でも直角でも0°でも180°でも成立します。

つまり、0°<θ<180°全てにおいて成立します!

例えば、θ=120°で三角比(\(\sinθ\)、\(\cosθ\)、\(\tanθ\))を求めたい場合は、

θ=120°になるように単位円上の点Pの座標を考えます。

120°単位円

慣れるまでは直角三角形を当てはめて考えましょう。

120°単位円2

このことから、点P\((-\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2})\) が分かるので、

\(\sin120°=\frac{\sqrt{3}}{2}\)、\(\cos120°=-\frac{1}{2}\)、\(\tan120°=-\sqrt{3}\)

が求まりますね。

ちなみに、この方法は特に覚える必要はありませんので、ご安心を。

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覚えておきたい三角比の値の範囲

何度もお伝えしている通り、単位円上の点Pにおいて、

単位円 点Pの意味\(\sinθ\) は点Pの「y座標」

\(\cosθ\) は点Pの「x座標」

\(\tanθ\) は直線OPの「傾き」

が成立します。

このことから、三角比(\(\sinθ\)、\(\cosθ\)、\(\tanθ\))の値の範囲を考えてみます。

\(\sinθ\)、\(\cosθ\)の値の範囲は?

\(\sinθ\) =「y座標」に注目してみると、∠θは0°<θ<180°を動くので、

その時の点Pのy座標を考えると、

単位円y座標

0から1の間しかy座標は動かないことがわかりますよね。

よって、

0°<θ<180°において

0≦\(\sinθ\)≦1

という値の範囲が決定するわけです。

同様に、\(\cosθ\) =「x座標」は

単位円コサイン範囲

-1から1の間しか動かないので、

0°<θ<180°において

-1≦\(\cosθ\)≦1

が決定します。

\(\tanθ\)の値の範囲は?

また、\(\tanθ\) =「直線OPの傾き」については、

∠θが0°<θ<90° のときの直線OP傾きは、0から始まり、無限に大きくなりますよね。

タンジェント1

また、
∠θが90°<θ<180° のときの直線OP傾きは、0から始まり無限に小さくなります。

タンジェント2

よって、

0°<θ<180°において

\(\tanθ\)は実数全体をとる。

ということがわかります。

ただし、θ=90°のときの直線の傾き(y軸と一致)は存在しないので注意しましょう!

覚えておきたい特別角の三角比

「特別角」というのは、「角度と三角比の値がはっきりと分かっている角」のことです。

今回鈍角の例に出した120°も特別角のうちのひとつですね。

こちらの記事では、鋭角の覚えておきたい特別角を紹介しました。

\(θ\) 30° 45° 60°
\(\sinθ\) \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\cosθ\) \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{1}{2}\)
\(\tanθ\) \(\frac{1}{\sqrt{3}}\) 1 \(\sqrt{3}\)

今回は0°<θ<180°の範囲での三角比も求めることができるので、

\(θ\) 30° 45° 60° 90° 120° 135° 150° 180°
\(\sinθ\)   \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{\sqrt{3}}{2}\)          
\(\cosθ\)   \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{1}{2}\)          
\(\tanθ\)   \(\frac{1}{\sqrt{3}}\) 1 \(\sqrt{3}\)          

この表を埋めてみましょう。

120°は先ほど求めたとおり、

\(\sin120°=\frac{\sqrt{3}}{2}\)、\(\cos120°=-\frac{1}{2}\)、\(\tan120°=-\sqrt{3}\)
なので、埋めておきますね。

\(θ\) 30° 45° 60° 90° 120° 135° 150° 180°
\(\sinθ\)   \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{\sqrt{3}}{2}\)   \(\frac{\sqrt{3}}{2}\)      
\(\cosθ\)   \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{1}{2}\)   \(-\frac{1}{2}\)      
\(\tanθ\)   \(\frac{1}{\sqrt{3}}\) 1 \(\sqrt{3}\)   \(-\sqrt{3}\)      

ポイントは、単位円にそれぞれの点を描き込み、座標を求めることです。

次のようにまとめて描いてみると、座標が求めやすいので、紹介しておきます。

単位円上に、全ての特別角を描き込んで考えてみよう。

単位円 上半分

まず、大きめの単位円を描きます。

ここに、0°から180°までの特別角を描き込みましょう。
(角度は見やすいように円の外に描いておきます。分度器の感覚です。)

特別角単位円

次に、それぞれの座標が分かるように、x軸とy軸上に数値を描き込みます。

特別角単位円2

この図を元に、先ほどの表を埋めてみると…

\(θ\) 30° 45° 60° 90° 120° 135° 150° 180°
\(\sinθ\) 0 \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) 1 \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{1}{2}\) 0
\(\cosθ\) 1 \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(\frac{1}{2}\) 0 \(-\frac{1}{2}\) \(-\frac{1}{\sqrt{2}}\) \(-\frac{\sqrt{3}}{2}\) -1
\(\tanθ\) 0 \(\frac{1}{\sqrt{3}}\) 1 \(\sqrt{3}\) なし \(-\sqrt{3}\) -1 \(-\frac{1}{\sqrt{3}}\) 0

となりますよね。

表を丸暗記するよりも、いま紹介した単位円のしくみ

特別角単位円2

を理解(できれば自分で描けるように)しておくことが大切です。

何度も描いて練習しましょう!

まとめ~特別角の図が描ければ三角比は怖いものなし~

さて、今回は鈍角の三角比から0°≦θ≦180°の三角比、特別角に拡張して説明しました。

しつこいようですが、特別角についての単位円の図は必ず自分で描けるようになりましょう

特別角単位円2

これさえ描けたら数Ⅰの三角比・数Ⅱの三角関数は怖いものなしです!

騙されたと思って練習してみてください。

あとで必ず嬉しいことが起こりますよ。

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