二次関数のグラフをテストで描いたとき、減点された経験はありませんか?
教科書や参考書、数学の授業では当たり前のように美しい放物線のグラフが出てきますよね。
しかし、実際に自分で二次関数のグラフを描こうとすると、時間がかかったり、美しく描けなかったり、手順が分からず必要な点が抜けてたりして、結局減点されてしまう…。
そんなあなたでも大丈夫!二次関数のグラフはポイントさえ押さえておけば減点されることはありません!
今回は、誰でも手早く簡単に描ける、減点されない二次関数のグラフの描き方を紹介します。
二次関数のグラフはどんな形?その特徴とは?

まずは基本事項の確認です。二次関数のグラフを描くにあたって、最低限覚えておきましょう。
- 二次関数の一般形 \(y=ax^2+bx+c\) ただし、\(a, b, c\) は定数、\(a≠0\)
- グラフの形を「放物線」と呼ぶ
- 対象の「軸」をもつ
- 軸と放物線の交点を放物線の「頂点」という
- \(a>0\) のとき「下に凸」の放物線
- \(a<0\) のとき「上に凸」の放物線

ここで絶対に押さえておきたいポイントとして、
二次関数の一般形 \(y=ax^2+bx+c\) はグラフの概形(上に凸 or 下に凸)は分かっても、この式からいきなり二次関数のグラフを描くことはできません。
平方完成に関しては、こちらの記事を参考にしてくださいね。
「減点されない」二次関数のグラフを描くポイント

ここでは、減点されない二次関数のグラフを描くポイントを説明します。
二次関数だけでなく、他の関数のグラフを描くときにも役立つので、確認しておきましょう。
- \(x\) 軸、\(y\) 軸、原点を必ず描き込む(十字だけで終わると減点対象!)
- 二次関数の頂点の座標を描き込む
- \(y\) 切片(\(x=0\) のときの \(y\) の値 または 一般形 \(y=ax^2+bx+c\) の定数項 \(c\) )を必ず描き込む
- グラフの通る点(頂点、\(y\) 切片を含む)を最低2点は描き込む
ポイントが多いように感じますが、具体的には次の「二次関数のグラフを手早く描く方法」で確認していきますので、今は目を通すだけでOKです。
二次関数のグラフを手早く描く方法

それでは、例題を用いて絶対に減点されないグラフを手早く描いていきましょう。
まずは自分で描いてみて、その手順や完成形を見比べてみてください。
①\(xy\) 平面を描く
まずは \(xy\) 平面を描きましょう。
\(x\) 軸、\(y\) 軸、原点を描き込むことを忘れずに!

②平方完成を用いて頂点がわかる形に→頂点を描き込む
\(y=2x^2+4x-1\) はいわゆる一般形(\(y=ax^2+bx+c\))なので、頂点がわかる形に式変形する必要がありますね。
平方完成は機械的に、正確に行いましょう。
慣れてきたら少しづつ途中式を省略してOKです。
計算ミス防止で、確認作業を頭の中で必ず行いましょう。
よって、
頂点は (-1, -3) となります。
頂点を先ほどの \(xy\) 平面に描き込みましょう。

平方完成をつまずいてしまった人は、こちらの記事を参考にしてください。
③\(y\) 切片を求める→\(y\) 切片を描き込む
\(y\) 切片を求めましょう。
\(y=2x^2+4x-1\) はいわゆる一般形(\(y=ax^2+bx+c\))なので、\(x=0\) を代入して \(y\) を求めるまでもなく、
\(y\) 切片を描き込みましょう。

④2点を通るように滑らかな放物線を描く
\(y=2x^2+4x-1\) は \(x^2\) の係数2>0なので、下に凸の放物線ですよね。
頂点が (-1, -3)、定数項 -1が \(y\) 切片になるように、下に凸の放物線を滑らかに描きましょう。

これで二次関数のグラフは完成です!この方法で描けば減点されることはありません。
正しく描けましたか?
最後にもう一度ポイント通り描けているか確認しましょう。
- \(x\) 軸、\(y\) 軸、原点を必ず描き込む(十字だけで終わると減点対象!)
- 二次関数の頂点の座標を描き込む
- \(y\) 切片(\(x=0\) のときの \(y\) の値 または 一般形 \(y=ax^2+bx+c\) の定数項 \(c\) )を必ず描き込む
- グラフの通る点(頂点、\(y\) 切片を含む)を最低2点は描き込む
ポイントを全てクリアできていますよね。
あとはこの手順で、グラフを描く練習あるのみです。
まとめ~二次関数のグラフは手早く正確に~

二次関数のグラフを手早く正確に描く手順をまとめてみましょう。
①\(xy\) 平面を描く
②平方完成を用いて頂点がわかる形に→頂点を描き込む
③\(y\) 切片を求める→\(y\) 切片を描き込む
④2点を通るように滑らかな放物線を描く
以上4手順を確実にマスターしましょう。
練習を重ねるうちに、平方完成を暗算でできるようになったり、
二次関数だけでなく、他の関数のグラフを描くことも得意になりますよ。
根気よく頑張っていきましょう!