[数Ⅰ]展開公式が多すぎて覚えられない人必見!ただ1つの公式で解く方法

本と子供

数学Ⅰの最初に出てくる式の展開公式。中学校から高校に進学し、再び学習しますよね。

「よし、高校でも数学がんばるぞ~!」と意気込んだは良いものの、

また式の展開公式か…。そもそも、どうしてこんなに沢山覚えないといけないの?

「しかも、学校の先生は全部覚えなさいと言ってくるんです…。」

そんな悩みを持った生徒を塾講師として少なからず見てきました。

でも、安心してください!

実は、式の展開公式は全部覚える必要がありません。本当に覚えておくべき公式は、たった1つしかないんです。

今回は実際に問題を解くときに使える、本当に必要なたった1つの公式を紹介します。

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教科書に載っている式の展開公式はどんなものがあるの?

まずは式の展開公式を勉強し始めたときに最初にぶち当たる壁、沢山の公式を確認してみましょう。

何度も言いますが、これらは全部覚えなくていいですよ!ただの確認です。

<br /> 数学Ⅰの教科書に載っている式の展開公式

① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)

② \((x+y)^2=x^2+2xy+y^2\)

③  \((x-y)^2=x^2-2xy+y^2\)

④  \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\)

⑤  \((ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\)

以上、数Ⅰだけで5つの公式が教科書に載っています。

いきなり5つ全て覚え、問題によってどれが適しているか考えて使う。
数学が苦手な人からしたら、とてもハードルが高く感じますよね。

しかし、実際には5つも覚える必要はないので安心してください。

この中で覚えるべきたった1つの公式は、

① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)
だけです。

理由は後で説明しますね。

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どうしてこんなに多くの展開公式を覚えなさいと言われるの?

そもそも、なぜ展開公式をこんなに多く覚えなければならないのか?

その答えは、「公式を覚えて使いこなせるようになると、問題が早く解けるから」です。

先ほど、
「公式を5つ全て覚え、問題によってどれが適しているか考えて使う」ということを述べましたが、これは大学入試においてはとても重要なことです。

大学入試数学は、まさに時間との戦い。簡単な問題ほど1秒でも早く解いて、後に控えた難しい問題に多く時間を費やします。

「簡単な問題」に分類されやすい式の展開を手早く解き終わるために、公式を全て覚えた上で、問題に適した公式を選び、少しでも早く解き終わる必要があります。

しかし、それは「演習に演習を重ねて数学に慣れた人たち(受験生や学校の先生など)」が問題演習の経験によって身につけた技術ですので、

式の展開公式を習いたての人が、いきなりそのレベルまで達する必要はありません

したがって、最初はただ1つの公式だけを覚えて、時間がかかっても確実に解ける方法で問題を解いていきましょう

今は時間がかかっていても、問題を何度もやっていくうちに、「これはこっちの公式を覚えておいた方が早く解けるぞ?」と自分で気づき、他の公式に興味がわくときが必ず来ます!

たったの1つ!最低限覚えておくべき展開公式

さて、式の展開公式で、これさえ覚えておけば良い公式を改めて紹介すると、

① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)

でしたよね。なぜこの公式さえ覚えておけば良いのかというと、「他の3つの公式は、この公式から作ることができるから」です。(ただし、⑤は例外です。)

公式の作り方は覚えなくてもOKです。理屈っぽいのが苦手な人は飛ばして、次の「例題」に進みましょう

例えば、② \((x+y)^2=x^2+2xy+y^2\)  については、


 ① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) において \(a=b=y\) と置き換えて考えてみると、 \begin{eqnarray*}(x+y)^2&=&(x+y)(x+y)\\&=&x^2+(y+y)x+y
\times{y}\\&=&x^2+2xy+y^2 \end{eqnarray*}

というように作ることができます。

③  \((x-y)^2=x^2-2xy+y^2\) も同様に、

 
 ① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) において \(a=b=-y\) と置き換えて考えます。
\begin{eqnarray*}(x-y)^2&=&(x-y)(x-y)\\&=&x^2+(-y-y)x+(-y)
\times(-y)\\&=&x^2-2xy+y^2 \end{eqnarray*}

④  \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) については、


 ① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) において \(a=y, b=-y\) と置き換えて考えてみましょう。
\begin{eqnarray*}(x+y)(x-y)&=&x^2+(y-y)x+y
\times(-y)\\&=&x^2-y^2 \end{eqnarray*}

例外⑤  \((ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\) については、
慣れてきて暗算の分配法則で展開する場合と、この公式に数字を当てはめて計算する場合では、スピードや労力を考えても何ら変わりません。一部の発展問題で使用する(そういう場合は文字のまま使用することが多い)ことは確かにあるので、そのような問題に当たったときに改めて公式として覚えればいいと思います。

実際に「1つの公式」だけを使って例題を解いてみよう!

それでは、本当に1つの公式

① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)
だけを用いて式の展開ができるのか計算してみましょう。

<br /> 【例題】次の式を展開せよ。

(1) \((x+2)(x-3)\)

(2) \((2x-y)^2\)

(3) \((3x+4y)(3x-4y)\)

解けましたか?それでは解説です。

例題(1) \((x+2)(x-3)\)

(1)\begin{eqnarray*}(x+2)(x-3)&=&x^2+(2-3)x+2
\times(-3)\\&=&x^2-x-6 \end{eqnarray*}

単純に
① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) を当てはめるだけで解けますね。

例題(2) \((2x-y)^2\)

(2)\begin{eqnarray*}(2x-y)^2&=&(2x-y)(2x-y)\\&=&(2x)^2+(-y-y)2x-y\times(-y)\\&=&4x^2-4xy+y^2\end{eqnarray*}

こちらも
 ① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) において \(x=2x, a=b=-y\) と置き換えて考えると解けましたね。

例題(3) \((3x+4y)(3x-4y)\)

(3)\begin{eqnarray*}(3x+4y)(3x-4y)&=&(3x)^2+(4y-4y)3x+4y\times(-4y)\\&=&9x^2-16y\end{eqnarray*}

こちらも
 ① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) において \(x=3x, a=4y, b=-4y\) と置き換えて考えると解けました。

まとめ~公式1つだけだと計算が面倒だと思ったら~

ここまでに書いたように、式の展開公式は1つだけ覚えておくだけで、問題を解くことができましたね。

しかし、実際に計算してみると、「公式1つでも出来ないことはないけど、計算が長くなって面倒だな…」と感じませんでしたか?

もし、あなたがこの感覚をもったなら、他の公式を使ってみてください。

例題(2)なら ③ \((x-y)^2=x^2-2xy+y^2\)

例題(3)なら ④ \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\)  

きっと、「こっちの公式を覚えて使った方が楽で早い!」と感じられるかと思います。そう思ったときに初めて、公式を覚えてみてはいかがですか?

自分から「公式が必要だ」と感じて覚えたほうが、「全部覚えなさい」と言われて覚えたときよりも何倍もすんなり覚えられるものです

そして、何度も練習を重ねれば、自分の知らぬ間に定期テストや大学受験で高得点がとれる実力が付いています。その時を楽しみに頑張って復習しましょう。

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