[数Ⅰ]展開公式は覚えているのに問題が解けない!パターン別攻略法

本

中学数学に引き続き、高校数学でも登場する式の展開公式。

公式もほとんど同じなのに、問題内容が格段に難しくなっている…?

式の展開公式は全部覚えているのに、実際に問題を解こうとしたら、どういう手順で解けば良いのか分からない

そんなあなたに、この記事では「式の展開」の出題パターンを紹介します。

問題を解く手順さえ理解できれば、どんな問題でも解けるようになりますよ!

※式の展開公式をまだ覚えきれていない人は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

[数Ⅰ]展開公式が多すぎて覚えられない人必見!ただ1つの公式で解く方法

2019.05.05
スポンサーリンク

式の展開公式の確認

問題パターンを紹介する前提として、式の展開公式を確認しておきましょう。

式の展開公式
① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)

② \((x+y)^2=x^2+2xy+y^2\)

③  \((x-y)^2=x^2-2xy+y^2\)

④  \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\)

⑤  \((ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\)

この公式をどのタイミングで、どの手順で使っていくかが重要となります。

覚えていない人は再度確認しておきましょう。

それでは、知っておくべき問題パターンを紹介します。

パターン① 展開公式を当てはめるだけ問題

問題 次の式を展開せよ。$$(x-2y)^2$$

1つめのパターンは展開公式を当てはめればいいだけの問題ですね。最低限覚えている3つの展開公式と、問題とを見比べて、どの公式を使うのがふさわしいのか考えましょう。

今回の場合だと、
③ \((x-y)^2=x^2-2xy+y^2\)  を利用します。

\(y=2y\) を当てはめて計算してみると、

\begin{eqnarray*}
(x-2y)^2&=&x^2-2x\times 2y+(2y)^2\\&=&x^2-4xy+4y^2 \end{eqnarray*}

という答えが導かれます。

スポンサーリンク

パターン② 置き換えてから展開公式を使う問題

問題 次の式を展開せよ。

$$(a+b+c)(a+b-c)$$

ここからは式の特徴を読み取って、より簡単に計算できる方法を考えます

2つめのパターンは、「共通の式を別の文字で置き換える」問題です。

今回の場合だと、左右の( )内に \(a+b\) が共通してあるので、$$a+b=A$$ と置き換えて展開していきましょう。

\begin{eqnarray*}
(a+b+c)(a+b-c) &=&(A+c)(A-c)\\&=&A^2-c^2\end{eqnarray*}

と計算できますね。ちなみに、ここで使用した展開公式は
④  \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) です。形が同じですよね。

あとは再び \(A=a+b\) に戻して計算しましょう。

\begin{eqnarray*}
A^2-c^2&=&(a+b)^2-c^2\\&=&a^2+2ab+b^2-c^2\end{eqnarray*}

という答えが導かれました。(公式 ② \((x+y)^2=x^2+2xy+y^2\) を利用 )

パターン③ 次数の低いものから展開公式を使う問題

問題 次の式を展開せよ。 $$(a^2+1)(a+1)(a-1)$$

この問題も、式の特徴を考えます。1次式と2次式が混ざっていますね。

このように次数が異なる式の展開は、「次数の低いものから」計算しましょう。

つまり、今回の場合だと、\((a+1)(a-1)\) から展開します。公式 ④  \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) が使えますね。

\begin{eqnarray*} (a^2+1)(a+1)(a-1)&=&(a^2+1)(a^2-1)\\&=&a^4-1\end{eqnarray*}

という答えが導かれます。

スポンサーリンク

パターン④ 展開した後を見越したペアで計算する問題

問題 次の式を展開せよ。 $$(x+1)(x+2)(x+3)(x+4)$$

まずは式の特徴をよく考えましょう。次数の低いものから展開したいところですが、どれも1次式なので、どこから展開すればいいか分かりづらいですね。

試しに、色々なペアで部分的に展開してみると、(公式① \((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\) を利用)

\begin{eqnarray*}(x+1)(x+2)&=&x^2+3x+2\\(x+1)(x+3)&=&x^2+4x+3\\(x+1)(x+4)&=&x^2+5x+4\\(x+2)(x+3)&=&x^2+5x+6\\(x+2)(x+4)&=&x^2+6x+8\\(x+3)(x+4)&=&x^2+7x+12
\end{eqnarray*}

なにか気づきませんか?今書き並べた6つの展開式のうち、展開後の式に注目してみましょう。3つ目と4つ目がともに「\(x^2+5x\)」をもっていませんか?

\begin{eqnarray*}(x+1)(x+4)&=&x^2+5x+4\\(x+2)(x+3)&=&x^2+5x+6\end{eqnarray*}

つまり、\((x+1)(x+4)\)、\((x+2)(x+3)\) のペアで展開すれば、どちらも共通の 「\(x^2+5x\)」 を持ち合わせている。共通した式があるということは、共通の式を別の文字に置き換えて考えればいいのでしたね!

これさえ分かればパターン② 置き換えてから展開公式を使う問題 と同じ手順で解けます。

今回の場合だと、\(x^2+5x\) が共通するので、 $$x^2+5x=A$$と置き換えて考えていきましょう。

\begin{eqnarray*} (x+1)(x+2)(x+3)(x+4)&=&(x+1)(x+4)(x+2)(x+3)\\&=&(x^2+5x+4)(x^2+5x+6)\\&=&(A+4)(A+6)\\&=&A^2+10A+24 \end{eqnarray*}

と計算できますね。あとは再び \(A=x^2+5x\) に戻して計算しましょう。

\begin{eqnarray*}A^2+10A+24&=&(x^2+5x)^2+10(x^2+5x)+24\\&=&(x^2)^2+2
\times {x^2} \times 5x+(5x)^2+10x^2+50x+24\\&=&x^4+10x^3+35x^2+50x+24 \end{eqnarray*}

少しややこしい計算に見えますが、難しいのは最初だけです。

展開した後を見越したふさわしいペアで展開

これだけマスターすればあとは「パターン① 展開公式を当てはめる」と「パターン② 置き換え」のコラボレーションです。

全体を見ると途中式が長くなって難しそうに見えますが,一つ一つは大したことありません。

まとめ~式の展開をマスターするためには~

今回説明したポイントは以下の通りです。

演習(同じような問題の練習)を重ねて式の特徴を見抜く

次数の低い式から展開するとうまくいくことが多い

共通の式を別の文字に置き換えて考えてみる

簡単な作業を確実にマスターしてあとは組み合わせるだけ

このページを参考に、早速お手持ちの問題集や参考書の問題を解いてみましょう。

数学はとにかく、自分のやる気のあるうちに少しでも多く問題を解き、練習を重ねることで、問題パターンを自分に覚えさせる。この作業がとても大切です。

スポンサーリンク